業務と役割 |
利用者部門において業務の改善,経営課題の達成ということを常に考慮しながら,
情報処理技術を活用した業務の効率化,利用者部門の情報リテラシーの向上を図る役割を担う。このため,EUCの推進,
利用環境などの整備,教育環境の企画と教育の実施,情報システム部門との相互協力などを行うことは重要な業務となる。
具体的には,次のことが上級システムアドミニストレータとしての業務となる。
- 利用者部門において業務側からの視点で,情報システムを活用して,業務の改善,効率化,省力化などを企画,立案し,推進する。
また,情報の共有化,効率化,省力化などの面で必要であれば他部門との連携も行う。
- 利用部門の情報化リーダとして基幹システムへの要求を取りまとめ,情報システム部門と協力して情報化を推進する。
必要であれば,プロジェクトを編成したり,自らがプロジェクトに加わることがある。
- EUCの推進,情報システム活用のための運用,利用環境の整備を行う。
- 情報システムを利用する能力を向上させるための教育を企画し実施する。
- システム開発について,情報システム部門又は外部のソフトウェア会社に依頼するかどうかを判断する。
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期待する
技術水準
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効率的な業務の企画ができ,業務改善の実現に際しては情報システムを活用できることが一つの前提条件となる。
また,企業内では業務を担当するにあたり,常に効果的な課題達成に取り組むことも仕事の一つであり,
業務知識や部門内をとりまとめる職務能力を有していることも前提となる。
上記の前提条件に加えて上級システムアドミニストレータは,情報処理技術を活用した業務の効率化など,情報化時代に即した次のような能力が要求される。
- 利用者側の立場で業務の現状を分析・評価し,情報処理技術を活用した業務改善案を企画・立案することができる。
- 業務に必要なデータを選択し,その定義,特性,業務との関連などが規定できる。
- 必要な情報システムの概念モデルが設計できる。
- 利用部門の情報化リーダとして,システム部門や専門家の協力を得ながら,情報システムの構築,運用を推進することができる。
- 情報システムを有効に利活用し,業務の効率化に役立たせることができる。
- 業務改善や情報化推進のため,必要な製品(ソフトウェアパッケージなど)の選定ができる。
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経験 |
情報システムを活用した業務効率化に関する実務経験,
又は初級システムアドミニストレータのリーダとしての経験があることを想定する。
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試験時間
出題形式 |
午前 150分(9:30〜12:00)
多肢選択式 |
午後 I 90分 (13:00〜14:30)
記述式 |
午後 II 120分 (14:50〜16:50)
論述式(小論文) |
出題方針
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標準カリキュラムの幅広い領域に対応させ,
利用者側の情報化リーダとしての全般的能力を評価する問題。
- SDに関する知識・技術。
- 情報システムの立案・構築・利用に関する基礎的な知識・技術。
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情報化リーダとして,情報システムを活用した業務改善の提案・情報化の企画立案,
EUCの推進を遂行するための専門的知識・技術及び実務における課題を解決する能力を評価する問題。
実務に即した具体的な状況を設定し,SDとしてどのように判断し対応するかを問う問題。
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業務システム改善企画の立案,業務改善を目的とした情報システム構築のためのマネージメント
及び情報システム利用のためのマネージメントを実践するために必要とされる経験と専門的な能力を評価する問題。
- SDとしての専門分野の十分な深さの知識をもっているか。
- 与えられた課題について,首尾一貫した論理展開で論述を構成し,自分の考えを他人に的確に伝えることができるか。
- 目的の遂行に当たって必要となる知識,技術,経験を適切に活用しながら問題を解決していく総合的能力をもっているか。
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出題数と
解答数 |
出題数 解答数
80問 80問 |
出題数 解答数
4問 3問 |
出題数 解答数
3問 1問 |
受験資格 |
27歳以上の者(当該年度の4月1日現在) |
業務経歴書 |
提出を要する。業務経歴書には,これまでに従事した業務改善,
業務の効率化・省力化を目的とした情報システムの企画・構築・利活用に関する主な業務の内容を記入する。
業務経歴がない場合は「業務経歴なし」と記入する。 |