映画のようなエンディング
スパイク・リーが出て来た当時、話題になったドキュメンタリー・フィルム「HOOP DREAMS」の原作かと思ったんだけど、違った。 映画「FINDING FORESTER(小説家を見つけたら)」を見たばかり。これは小説家を目指す高校生の話で同じくNYが舞台。バスケ・シーンもふんだんだったので、状況が把握しやすい。 連想ゲームで「コニー・アイランド?」と壇ふみから聞かれたら、「遊園地!」と答えそうなところだけど、正解は「ゲットー」。麻薬デューラー、売春婦、ホームレス、銃声が聞こえる街つーか、公営団地。多くのギャングスタ映画で見たことある風景のはずだったけど、そういうシーンではたいてい大音量でRAPがかかって、スタイリッシュに描かれリアリティがかき消されているんだよね。この本では貧困の詳細が描かれている。現代のアメリカで、暖を取るために、コンロにレンガを置いてる家がなんてあるなんて驚き。 無論、こんな生活に甘んじてようとは誰も思わない。ここを脱出しようと高校生本人、取り巻く親、コーチがバスケット・ボールに望みをかける。奨学金を得て大学進学、その先にはNBAが見える。プロ入りは無理でも卒業出来れば、輝かしい社会人生活がある。 才能がある子の場合、中学生の時からスカウトが始まるという。ナイキ、スカウト(高校、大学、フリー)、NCAA等の裏利権が興味深い。お金の授受はなくても、親に仕事を紹介したり、シューズの提供をしたり。ちょうど、巨人オーナーの辞任が騒がれていた折、どこの世界も同じ。 ただ、バスケット・ボールだけやっていればいいと言う訳ではない。まずは、SATで一定のスコアを取らないといけない。勉強も。どのシュートも確実に決め続けていかないと、コニー・アイランドからの脱出は不可能なの。まだ18歳なのに、こんなプレッシャーに戦い続けるなんて。卓球の愛ちゃんってすごいんだなー、と今更ながら感心。 苦労話だけじゃないよ。高校生達がそれぞれに可愛い!自分の姿を鏡に映しては「オレ、決まってるよな」とうっとりしたり、女の子に声かける前はドキドキしたり。COLOR ME BADDにFRESH PRINCE、彼らが聞いてる曲に懐かしくって、線香あげたくなる。 ラストは映画みたい。サクセスした子もいる。 アメリカン・ドリームに興奮すると同時に、これが映画だったらいいのにと願うほど、心が締め付けられる思いになった子もいる。 是非、高校生に読んでもらいたいな。 boo-gon |