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増田 晶文 出版社:草思社 価格: ¥ 1,890
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ボディービルダーへの深い共感が感じられる傑作ノンフィクション
ムキムキ
ナルシスト
気持ち悪い
フリークショー
日本ではボディビルダーという人種は常にこうした揶揄の対象になる。
アメリカでは筋肉質であることが日本よりはるかに評価される。ボディビルのメッカでもあるし、本書にもアメリカで競技することを夢見るボディービルダーが登場する。
皮肉なことに、本書で描かれているボディービルダー達からはアメリカ的なスポーツの明るさは感じられない。老若男女、プロ・アマを通じて様々なボディービルダーが登場するが、共通して描かれているのは、まるで修行僧のようなストイックな日常だ。
意外なことであるが、ボディビルは筋肉を肥大させるだけではなく、極限まで脂肪をカットする減量が大きなウエイトを占める。
「自分を追い込む」ための激しい筋力トレーニングは言うまでもなく、全ての食事は味ではなく筋肉への燃料摂取だけを目的に管理される。
だからボディビルダー達には普通の社会生活は望むべくもない。ある者は安定した職を投げ捨て、ある者は結婚をあきらめる。女性ビルダーの多くは生理が止まる。
そうまでして作り上げた肉体を披露する競技会においても、投げつけられる言葉は「ムキムキ」だ。これほど報われない競技は他にないだろう。
圧巻だったのは第3章、最終的に違法ステロイド摂取が発覚した、ある確信犯の元プロビルダーの告白だ。
「自ら異形の道を選択をした者に退路はない」
これほど固い信念のもとに発せられた言葉を僕は知らない。 角谷 剛 |
肉体の中心で魂は叫ぶ
全体としてもレベルの高い作品だが、第三章のドラッグビルダーの記録はまさに圧巻。並のホラー小説など鼻息でぶっ飛ばす臨場感と緊迫感が行間には満ちている。まるでビルダーの肉体を隙間なく埋め尽くした筋肉群のように。作者は「常識を飛び越えた過剰」の世界に足を踏み入れ、善悪やモラルを超越して生きる超人の姿を見事に描写し尽くす。これはボディビルの本などではない。ボディビルというマイナー競技におのれのレゾンデートル(存在意義)を賭けた人々の記録。そして、肉体、精神、そして魂という古代からの問いにトレーニングという原始的手段をもって挑戦した人々の物語である。 アーメンマン |
ボディビルに興味ある人には5、そうでない人にはもっと低い評価かも・・・
私自身ウエイトトレーニングを20年程続けているので、文中の仮名の人物も特定できるし、警官殺しの岩間氏の話も、ジム内にてオンタイムで聞いた覚えがある。
その程度の予備知識があるからこそかも知れぬが、トレーニングについて書かれた専門誌とは違った、選手の私生活・過酷な減量・ステロイドに至るまで興味深く読ませてもらった。
ボディビルは、肉体原理主義とも言える、宗教ではなかろうかと思う。 仕事より家庭より己の肉体の成長こそが人生の最重要課題になってしまう心境が、一般の人には理解し難いであろう。
自分自身、この世界の麓でいたので登場人物の気持ちに共感するものの、銭にもならぬ、究極の自己満足な体作りの世界を、本書を読んだ後もどれほどの人が理解できるだろうかと考えた。 ぽるじはど |
徹底した取材による臨場感と真実性
本書の登場人物はすべて実在の人物です。 ほとんどは実名で書かれていますし、中盤に出てくる薬物使用者も、ちょっと業界を知っている人なら人物を特定できます。 トレーニングやコンテストだけでなく、私生活や登場人物の年収まで調べ上げる徹底した取材ぶり。誹謗・中傷・誤解の多いスポーツをテーマにしてあるだけに、最後まで興味深く読むことができました。 サラリーマン投資家 |
果てなき渇望の感想
薬物を使用しているボディビルダーの心の中に 入っていく、とても興味深い著書。 描写の具体性が極めてリアリティーの高い雰囲気を 醸し出している。ウエイトトレーニングをしている 者にはちょっと覗いてみたい世界が描かれている。 |
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リストマニア |